仔馬の日記

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涙腺緩い芸人もしくは涙もろいおじさん

 ぼくと付き合いの長い方のなかには、ぼくの涙腺が緩いことをご存知の方もいるかと思います。どれくらい緩いかというと、ヒロインが病気で死んでしまうベタベタな展開の恋愛小説を読んでほぼほぼ泣いてしまうくらいの緩さです(笑)

 

連城三紀彦の『恋文』では青森での一人暮らし時代に焼酎のお湯割りを飲みながら泣いたし、川村元気の『世界から猫が消えたなら』では涙がボロボロこぼれて母親に心配されるくらい泣いたし、石田衣良の『美丘』では当時お付き合いをしていた女の子に引かれるくらい泣いたし、、、、思い出すだけでも、これくらい涙もろいです。

 

恋文 (新潮文庫)

恋文 (新潮文庫)

 

 

 

世界から猫が消えたなら (小学館文庫)

世界から猫が消えたなら (小学館文庫)

 

 

 

美丘 (角川文庫)

美丘 (角川文庫)

 

 

 

そして、今日は2016年の本屋大賞で第2位となった住野よるさんの『君の膵臓をたべたい』を読みました。妹が買ってきたやつを借りて読んでいたんですが、はじめの方を読んでしばらくインターバルが空いていました。

 

君の膵臓をたべたい

君の膵臓をたべたい

 

 

 

最初はそれまでのあらすじをふりかえりつつでしたが、そこからはあっという間に読み終わってしまった。さすがに毎度のように泣いているだけあって、終盤が近づいてくると、「あー、そろそろ雲行きが悪くなってきたなぁ」「つぎの章あたりで泣いてしまうなー」ってのは、なんとなく感じます。この作品の主人公の「君」は、常に自分や周囲を第三者的に眺めて、それを他人に興味がないからと分析している部分があります。ぼく自身も小説を読みながらも、内容を第三者的に眺めたりするんですが、その展開に(いい意味で)裏切られると、涙腺がやられてしまうわけです。ということで、今回はその予想を見事に裏切られるようないきなりの展開で、すごい勢いで涙腺が崩壊。思ってたより、少なくとも5ページ以上早く泣いてしまいました(苦笑)

 

その後も、ヒロイン桜良(さくら)の大親友の恭子が、「君」から桜良の真実を知らされた時の気持ちに感情移入してしまい、2度泣きまでしてしまう始末。

本は読むのは好きですが、感想文を書くのはめっぽう苦手なぼくなので、月並みな表現しかできませんが、読みやすい文章で書かれた作品なのでぜひとも多くの人に読んでもらいたいです(月並みというか、なにも説明していない、、、、)

 

それにしても、本屋大賞に選ばれた作品は、書店員さんたちが本当に読んでもらいたい本だけあって、間違いなく面白い。いとうせいこうの『想像ラジオ』(2016年8位)(この作品では、震災のことを思い出したりしても泣いたな)、前出の『世界から猫が消えたなら』(2013年8位)、恩田陸の『夜のピクニック』(2005年大賞)、福井晴敏の『終戦のローレライ』(2004年8位)。これ以外にも何冊か読んでるけど、どの作品も記憶に残るものばかりです。

 

これまでの本屋大賞 | 本屋大賞

 

 

それと先日発表になった芥川賞直木賞。(先述の連城三紀彦さんの『恋文』は1984年上期の受賞作でした)受賞作品は毎回ほとんど追い切れていませんが、文庫化される岸政彦さんの『ビニール傘』と、恩田陸さんの『蜜蜂と遠雷』は早めに読んでみたいと思います。

 

岸政彦 『ビニール傘』 | 新潮社

蜜蜂と遠雷 | 株式会社 幻冬舎